大湯環状列石(ストーンサークル)概要: 大湯環状列石は「野中堂遺跡」と「万座遺跡」という2つの遺跡の総称で大変に貴重で興味深い遺跡です。「国の特別史跡」に指定されて、教科書にも載っていいるほど有名かつ貴重な遺跡です。大湯環状列石(ストーンサークル)は縄文時代後期に造られ、その時代の土器、石器、土偶等を数多く発掘されています。しかし、その造られた目的は共同墓地や司祭場、日時計などの諸説がありますがはっきりとは断定していないようです。野中堂、万座の環状列石とも、直径40〜50mの外帯と10〜15mの内帯の二重の組石群からなり両遺跡とも40組以上の組石があります。よく写真で見ているのは組石の中央部分だけですが、実際外帯の部分も一緒に見ると縄文人が本当に何を考えて造ったのかとても不思議で、単なる墳墓ではないような気がします。 観光面では青森の「三内丸山遺跡」に大きく離されている感じはしますが逆に人が多すぎて興ざめはしないところがいいところかもしれません。しかし、遺跡と遺跡の真ん中に車道があるのはどうなんでしょうか?生活道路だとは思うのですが仮にも「世界遺産」なんて声を出す人もいるみたいなので・・・。世界中にアピールすには全体の遺跡としてのあり方が問われているのかもしれません。例え迂回路を作るにしてもそれだけの価値が生み出されれば納得する人が多いのではないでしょうか。 写真後ろの4枚は「黒又山」です。一部では日本のピラミッドと呼んでいる人もいます。中には黒又山と大湯環状列石(ストーンサークル)との関係や東南アジアの巨石文化の関係を問う人など、様々な面で色々な想像でき、そういう意味でも魅了的な遺跡で、現在でも頂上に本宮神社が鎮座し信仰の山となっています。同じ秋田県内の「伊勢堂岱遺跡」や小坂遺跡にも環状列石があり関係が模索されています。縄文時代、秋田県は今よりも温暖で大きな文化を築いていたのではないかと言われています。これからも、新しい発見が期待されます。現在、発掘物の一部が「大湯ストーンサークル館」で展示しています。
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