十和田湖伝説: 十和田湖には八郎太郎と南祖坊の伝説が残っています。この伝説は十和田湖に留まらず、八郎潟や田沢湖を結ぶ、壮大なスケールで描かれていて、その歴史的背景や自然現象(火山や洪水など)など、この伝説の基礎となった由来を考えてみるのも興味深いと思います。十和田湖に関する所を要約すると、「鹿角に住んでいた八郎太郎は友人の2人を待たずイワナを3匹食べてしまいます。すると猛烈に喉の渇きをおぼえ、谷川の水をひたすら飲み干し気が付くと、大蛇に姿を変えてしまいます。家に帰れなくなった八郎太郎は谷川を堰き止め十和田湖を造り、そこを棲家としました。その頃、紀州熊野にいた南祖坊は夢枕に神様が立ち「鉄の草鞋を履き鼻緒の切れたところを永住の地とするべし」とのお告げがあり、長旅に出ます。鼻緒の切れたところが十和田湖付近でしたが、すでに八郎太郎が大蛇となり主となっていので、覇権をかけ凄まじい争いが繰り広げられます。その争いは七日七晩続いたとされ南祖坊が勝利し、八郎太郎は落ち延びていきます。」ここまでが十和田湖編という感じですが、その後八郎太郎は鹿角や二ツ井などで騒動を起こし、その都度、神様達から疎まれたりし八郎潟まで落ち延びていきます。同じ頃、田沢湖では辰子姫も大蛇となり主となっていましたが、彼女を巡り八郎太郎と南祖坊が再び争う事となります。今度は八郎太郎が勝利し辰子姫と結ばれるという伝説です。参考:十和田神社